結婚が決まった時、お母さんは、 「おめでとう」よりも前に 「私にドレスを作らせてくれない?」が第一声でしたね。 その日以来、お母さんはドレス作りに一心になり、 3ヵ月もかけて、私が今着ているこのドレスを作ってくれました。 「これはね、私がお嫁に行く時に母が縫ってくれたものなの」 「だからさおりがお嫁に行く時には、 必ず手直しして着せてあげたかったの」と言ってくれました。 このドレスには、ひと針ひと針幸せになりますようにと 願いが込められているんだよね。そんな愛情いっぱいの ドレスで今日を迎えることができて本当に幸せです。 もし、私に娘が出来た時にもこのドレスで 花嫁衣裳を作ってあげようと思います。 そして、お母さんのように、ひと針ひと針に愛情を込め、 「おめでとう」と言いながら、 娘に完成したドレスを着せてあげたいと思います。 そんな日が来るまで、元気でいてね、お母さん。